味がしない!?味覚障害はストレスが原因?これって亜鉛不足?
- あれ、味がしない・・。
65歳以上の人が半数を占めると言われている味覚障害なんですが、最近では10代や20代という若さでも味覚障害を発症する人が増えてきました。
でも、実はこの味覚障害なんですが「気付いたときはもうすでに重症化していた」なんてことも結構あったりします。
自分が味覚障害であると気付いたときっていうのは、もう不安で不安で仕方がないかと思います。なので、今回はこの味覚障害というのはどんな症状なのか?何が原因なのか?どういう人がなるのか?なったときの対処方法はどうしたら良いのか?などなど。
こういった全ての悩みを解決できるような内容になっています。
味覚障害の症状って?
では、まずは味覚障害の症状からです。
まずは味覚障害かどうかのチェックなんですが「何を食べても味がしない」こういったことの他にもまだ沢山の兆候があるんです。
味覚障害の兆候
- 食べ物の味が最近薄く感じる。
- 料理の味が「濃い!」と言われる。
- 何も食べていないのに何か苦い。
- 食事が美味しいと感じなくなった。
これらの症状が出た人は要チェックです。
こういった人は味覚障害を発症している可能性が高いんですが、実を言うと味覚障害には5つの種類があるんです。以下より具体的に書いていますので、自分の状態が一体どれなのか一度確認してみてください。
味覚障害のパターン
味覚減退 | 味を感じなくなる。 |
---|---|
異味(いみ)症 | 本当は甘いのに苦く感じたりする。 |
自発性異常味覚 | 何も食べてないのに味を感じる。 |
乖離性味覚障害 | 特定の味が分からなくなる。 |
悪味症 | 全ての食べ物がまずく感じる。 |
いかがでしたでしょうか?
5種類見てきた訳なんですが、確率的には70%~75%の人が味を感じなくなる「味覚減退」にかかってしまい、それに続くのが何も口にしていないのに味を感じてしまう「自発性異常味覚」だと言われています。
原因はこれ!
では続いて、味覚障害の原因についてを見ていきましょう。この原因についてなんですが、これを知っているか知らないかは非常に重要なところです。
というのも、原因を知らなければどうにも対処できないからです。しかし味覚障害というのはなかなかやっかいなもので、その原因も沢山考えられます。
なので、どれが原因なのかを特定するのがなかなか困難です。でも「心当たりがあるものを潰す」という意味で絶対に知っておくべき項目であることは確かです。
味覚障害になる6つの原因
一時的なもの
- 風邪などによる炎症
- ウィルス感染による舌苔の炎症
- 舌表面の火傷
- 義歯による傷
まずはこの4つが原因の場合です。風邪になると食事がまずくなったりするのを一度は経験したことがあるかと思うんですが、これは舌の表面についている舌苔(ぜったい)が関係しています。
この舌苔というのは白い層状のものなんですが、鏡で自分の舌を見れば分かると思います。この舌苔は食べ物のカスや、細菌、また白血球などの死骸でできているんですが、風邪になるとこの舌苔が厚くなって味を感じにくくなってしまいます。
ちなみに風邪で起こった味覚症状は少し期間がかかってしまうんですが、1ヶ月~2ヶ月程度で治ると言われています。
他には舌の火傷や、義歯による傷、ウィルス感染してしまった一時的なものがあります。
脳の問題
- 脳出血
- 脳腫瘍
次は「脳出血」「脳腫瘍」といった脳の病気による場合です。
結局味を感じたりなどの感覚というのは全て脳が司っています。なので、この脳にある味覚中枢がやられれば当然味を感じなくなってしまうという言う訳です。
可能性は非常に低いですが、こういったケースもあります。
心因性のもの
- 精神的なストレス
- うつ病
こういったものも味覚障害の原因になってきます。
これはストレスを感じることで、先程紹介した舌苔の層が厚くなったり、変色したりしてしまい、こうなってしまうことで味覚障害が発症します。
亜鉛不足
- ダイエットによる亜鉛不足
- ビタミンの不足
- ミネラルの不足
- アルコールの飲み過ぎ。
- タバコの吸い過ぎ。
- コンビニ弁当の食べ過ぎ。
- ファーストフードの食べ過ぎ。
- 降圧薬
- 抗腫瘍薬
- 抗うつ薬
- 抗アレルギー剤
- 脳循環改善薬
ちょっと沢山出てきましたが、だいたいの味覚障害の原因はこの「亜鉛不足」だと言われています。実際にこの「亜鉛不足」を解消することで7割の患者さんが回復したと報告されています。
結局、味を感じることができるのは舌表面にある味蕾(みらい)という器官です。この味蕾は花のつぼみ状をした器官なんですが、1ヶ月周期で生まれ変わっているんです。
しかし!
亜鉛が不足すると、この味を感じる味蕾は合成できなくなってしまいます。
そして上記にあげた原因なんですが、結局この亜鉛が関わってきています。例えばミネラルやビタミンが不足していると亜鉛は合成できなくなってしまいます。
それにファーストフードなどの加工食品や、上にあげてきた薬などは亜鉛とキレート化合物というものをつくってしまい、亜鉛の持っている本来の役割を果たせない状態にしてしまいます。
味蕾の破壊
- 辛い食事の食べ過ぎ。
- 味が濃い物の食べ過ぎ。
辛いものや濃いものも原因です。
こういったものは結局、味を感じる器官である味蕾をその刺激性により破壊してしまいます。なのでこういう辛いもの好き、濃い味好きという人は特別に注意が必要でしょう。
感覚機能の低下
- 加齢
最後は加齢についてです。
冒頭でも述べたんですが、10代や20代の味覚障害が増えてきたと言っても、何だかんだ言って65歳以上の人が過半数を占めている病気です。
これは加齢により感覚器が鈍ってくることが原因です。味蕾というのはだいたい10歳~12歳でピークの1万個になり、そこから減っていくんですが、老人になるとその数は2分の1、更には3分の1程度になってしまうと言われています。
味覚障害になったらどうすれば良い?
では、こういった味覚障害にかかったら一体どうしたら良いのでしょうか?
まず、今まであげてきた症状が少しでも出たと思ったら「病院に行く」これが正解です。でも、味覚障害って何科を受診すれば・・?
って人も多いんですが、受診するのは「耳鼻咽頭科」になります。
やっぱり一番は専門の医師による治療を受けることでしょう。その上でどうしていくのか主治医の先生としっかり相談していくのが良いと思います。
ちなみに病院で行われているのは
検査内容
- 「甘味」「塩味」「辛味」「酸味」「旨味」の5つのサンプルを舌の上において味覚をチェックする。
- 電気味覚計による味覚の感度をチェックする。
- 生活習慣がどういったものかの問診をする。
- それに応じて精神的なものをチェックする「心理テスト」をする。
- 唾液の量を検査する「ガムテスト」をする。
こういった検査です。まずは原因の特定から行われます。
ここから具体的な治療に入っていく訳なんですが、だいたい味覚障害の治療にかかる期間の目安は「3ヶ月」程度です。
以上、味覚障害の症状や原因、対処法に関してだったんですが、まずは「耳鼻咽頭科」の先生に診てもらうことが重要です。
そのときに今後生活していく上での注意点などを言われるかと思いますが、主にあげられる原因は今回述べた通りです。なので、自分でもこういった味覚障害の原因にならないような生活を送ることに努めるということが何よりも重要になってきます。
早く治り、一日でも美味しいご飯が食べられるようになることを心より願っています。